ここ数年、公立の中高一貫校が各地で増えている。
長野県でも来春から屋代高校が中高一貫になり、
今年度中に初めての「適性検査」が行われる。
なぜ「適性検査」というのかはわからないが、
おそらく、「入試」よりせめて名前だけでも
競争性を薄めようとしているのだろう。
したがって受験のことを、適性検査を受ける「受検」というらしい。
時代は変わった。
全国どこでも、ほとんどの公立はいま、進学実績が評価基準になっている。
長野県だと長野高校、松本深志高校などが上位に位置づけられている。
さて、屋代高校は県内の高校勢力図に新風を巻き込むか。
私は進学実績も大切な指標の1つだと思うが
それがすべてではいけないと思っている。
公立学校の多様化、活性化は地域を守ることにつながる。
地域に人を呼ぶのには雇用が大事といわれているが教育も重要だ。
「長野県の公立はいいらしい」とか「ちょっと違うぞ」となれば
子育てを長野県でしようという人が
集まるのは目に見えている。
進学実績に長けた学校、音楽やスポーツに優れた学校、
国語に力を入れる学校など個々に魅力ある学校を
信州にたくさん作りたい。
その担い手が公立であるべきと考えるのは
授業料が全国ほぼ同じで安いからだ。
さて、このアイデアは
知事にお願いしたら良いのか、教育委員会にお願いしたらよいのか分からない。
きっとどちらに持ち込んでも今は
「いいアイデアですね」で終わってしまいそうだ。
得意分野をもつ公立校を増やすには
教育をもっと自由にできるようにしないといけない。
まずは教育委員会のあり方を変えることになるだろう。
そうなると法律の改正が必要だから、やはり国会だ。