コロナ禍で自殺が増加に転じ、孤独対策が大きな問題として浮上している。
一人でいても孤独ではない人、家族等に囲まれていても孤独な人がいて、問題なのは「望まない孤独」だという。
専門家によると、望まない孤独は、ほとんどの人が人生に一度は経験するという。自分に、望まない孤独の状態がこれまであったかと考えを巡らせている。孤独は、必ずしも本人に原因があるのではなく、また、誰もが陥りやすいもの。
少し前に依存症の本を読み、依存症の原因は本人に原因があるというよりも、孤独やストレス、過去の体験や環境等間さまざまであるとのこと。「依存症=本人のせい」としてしまうと、依存症への無理解、偏見に繋がる。依存症について学ぶと、依存症は思いの外身近なところにあると感じる。
依存症は、自助グループ等で自分のことを打ち明けられることが、回復のために大事とのこと。孤独も同様に、自分の体験を語れるかどうかが、この問題を多くの人に考えてもらうために非常に重要とのこと。
かつて、自殺対策基本法という法律ができて、さまざまな対策を講じてきたが、孤独対策基本法が必要であるというのが専門家の提言。
今日話を聞いた専門家はまだ大学生で、孤独相談のNPOを立ち上げ、ここ一年近くで3万件の相談にのってきたとのこと。相談は深夜が最も多いということで、時差を利用して海外の日本人にボランティアで相談員として対応してもらっているという。情報管理、相談のスキル研修などはオンラインで行っているとのこと。真摯で柔軟、思い切った取り組みに深く敬意を表し、政治の場でできる対策を考えていきたい。