行動なくして
実現なし
006.選挙を考える

選挙を考える5~情勢調査報道 下~

最後に、情勢調査報道は是か否か。

私は情勢調査報道は自由だと思います。

選挙の情勢調査報道がすべて禁止されるような社会は気味が悪くて想像もつきません。

「情勢への関心が高いから報道する」というのは、報道各社の判断にゆだねられています。

 

しかしその報道の仕方、

特に調査結果の数字以上に候補者の順番ばかりが目立つ報道は問題があると思います。

調査結果がありのままに伝わる記載であればまったく問題ないのですが、

現状では記事の見出しを観る限り、候補者の順番に偏りすぎていると言わざるをえません。

「よく読めばわかるだろう」といわれるかもしれませんが、読者が記事でまず注目するのは見出しです。

 

私は記者のとき、国政選挙や知事選挙で情勢を探るため何度も街頭調査を経験しました。

その体験からも、有権者の関心が高まるのは投票日が近くなってからで、

直前にならないと正確な傾向は出ないと確信しています。

 

情勢を知りたくない人が記事を全く見ずに投票日を迎えることは

情報あふれる今の社会ではほぼ不可能ですが、

今回の連載を頭の隅にとどめておいていただければと思います。

情勢調査報道の見出しだけみて有利に見える人に投票するよりも、

自分が「当選してほしい」と思う人に投票したほうが、

当選すれば嬉しいし落選してしまった場合も後悔は少ないと思います。

 

余談ですが私は参院選を戦っている最中、

情勢調査報道について一喜一憂することはありませんでした。

自分を支えてくれる人たちは悲観的な記事がでれば当然心配します。

報道された記事が運動のマイナスにはたらかないよう自分の言動に気をつかうことはありましたが、

私自身は楽観的なので、プラス材料のある記事だけを前向きに受け止めていました(笑)