日々、たくさんの人に会っていると
世の中の人の方が私より政局に敏感なことに気づかされる。
私が所属するみんなの党は、
去年の参議院議員選挙で躍進したが、
その後期待の高まりは急にしぼんだ。
今年8月、チラシ大作戦を始めたときも
「みんなの党は
カッコいいことばかりいっているだけ」などと言われた。
選挙で期待されただけに
厳しい目を向けられるのも当然だと思ってきたが
最近また様子が違う。
「良いことをいっている」「言うことが一貫している」
この3カ月で何かが変わった。
変化の原因は
この秋の国会中継や政治番組の影響のようだ。
私がいろんな家を回っていると
国会中継を見ている人はかなり多い。
「さっきちょうどお宅の代表が質問していたよ」
「この前幹事長をテレビでみたけど
やはり良いこと言っているね」という
声が多くなっている。
9月27日の衆議院予算委員会で
江田幹事長は、
「菅総理が震災後に始めた総理給与の返上を
なぜ野田総理はやめてしまったのか」と追及した。
また、震災復興の財源に充てるために
国会議員が4月からやってきた月額50万円の給与カットが
9月末で終わることについても
「国民に顔向けできるのか」と厳しく追及した。
「国民に増税を求めていながら
どうしてわが身を律することをしないのか」
主張は極めて明快だ。
みんなの党は去年の参議院議員の時は、
「民主党もだめ、自民党もだめ」と
2大政党のていたらくを厳しく追及したが
いまは財務省に具体的な対案を出す国会論戦をしている。
足のひっぱりあいばかりしている
民主党、自民党よりも議論の舞台を1段あげている。
質問の内容はどの党よりも難しいが
その中で分かりやすかったのは、
江田幹事長が9月と11月9日の予算委員会で
「民主党が公約している公務員給与2割カットを実現すれば毎年1兆円。
10年で10兆円が確保できるから復興増税は必要ない」と訴えたことだろう。
これに対し野田総理は、
「公務員2割カットの旗はまだおろしていない」と繰り返したが、
自らの発言に背を向けて増税だけを淡々と進めようとしている。
明快な主張に対し政権は応えないが
有権者は敏感に応えてくれている。