勝負の厳しさを学んだのは野球だった。
他のスポーツもそうだが、
野球は残酷なまでに実力の世界、
白黒がはっきりする世界だ。
仕事で失敗しても、
もっと言えば
人生で挫折を味わっても、
長い目でみればやり直しがきくし
挫折を糧にすることができる。
野球も失敗を次につなげることはできるが
残酷なのは、
その試合、その一球は二度と、
同じ試合、ボールがないことである。
「ごめんではすまない」「とりかえしのつかな」局面が
常に訪れるのがスポーツの厳しさであり、醍醐味だ。
野球ではうだつが上がらなかった。
中学も高校も大学もずっと弱いチームにいた。
きょうも楽しみにしていた草野球で、
善戦したが勝ちをさらわれた。
でも、私がいま選挙で落ちて収入がなくても
目標に向かって気丈に振る舞えるのは
野球の厳しさに
己の精神を鍛えてもらったからだ。
目標にこだわること、あきらめないこと。
野球は一発勝負。
人生も一発勝負だが、
野球に鍛えてもらった経験があるから
いま、前向きな自分がある。