菅政権の内閣改造をレベルが低すぎると思うもう1つの事実として、自民党から1本釣りされた浜田和幸総務政務官をめぐる報道をとり上げたい。7月1日の産経新聞によると浜田政務官は
「2010年の参院選で自民党鳥取県連が浜田氏の選挙費用や政治活動費など約4776万円を立て替えたが、うち2000万円は県連が寄付することとし、2010年9月末の時点で約2776万円の借金が確定した。なお県連に対し2000万円以上の借金が残っている」という。
おそらく、お金も組織も自民党県連頼みの選挙だったのだろう。浜田氏は、選挙で何にいくら使ったか、今も分からないのではないか。周りから言われるがままに動くだけの選挙だったのだろう。1回目の選挙から人任せの選挙をやっていては、人の心がわかるはずもない。浜田氏は、誰がどれだけ浜田氏のために選挙で頑張ってくれたのか、その人たちの顔も分からないのではないか。
私は浜田氏と比べると選挙費用の総額は4分の1だったが、予算配分は支援者と相談しながら自分でやった。それは原資が自分の貯蓄だったからである。自分の目標をかなえるために貯めたお金だ。また、候補者は選挙中、事務所にほとんどいないため、選挙が終わるまでほとんど顔を合わせない支援者も多い。しかしその後、誰がどのような支援をしてくれたか、できるだけ調べた。そして、例えば看板を立ててくれた人のところには1人でお礼を行き、看板を回収してきた。直接会って話すことで、自分がどれだけお世話になったかを身にしみて感じた。1浪人の私の方が総務政務官の浜田氏より人の心がわかっていると思う。
人の心がわからない浜田氏だからこそ、一般の人が予想もできない離党を決断するのだろう。支援者の顔が見えないから平気で裏切れるのだろう。自民党の山本一太氏のブログを見ると浜田氏の行動がいかに醜いものだったかがよくわかる。こんな人でも当選させてしまう自民党の組織力には敬意を表したいところだが、人心から離れた人材でも国政に送り出せてしまう自民党の選挙も、社会のためにはならない。
菅政権の内閣改造は小幅だったが、小幅な人事が今のところ全て悪い方向に進んでいる。