産経新聞朝刊1面(12日)に、
津波が土台えぐり、倒す」という記事があった。
水に浸かった堤防は浮力が発生して土台が緩む。
そして、引き波の力で堤防が倒れてしまうという専門家の分析を紹介していた。
この記事をみて思い出したのは原発の安全対策だ。
「福島原発の防潮堤は津波の想定が低かった」という指摘や、
「浜岡原発の再開には防潮堤を高くすることが必要だ」という
指摘を新聞で読んだ。
しかし今回の津波がまさにそうだったように、
人の想像を超える猛威をふるうのが自然である。
高い堤防を作ればその高い堤防を越える津波は、
さらなる勢いで陸を襲うのではないかと心配する。
今、原発のある自治体の多くが
国の安全基準を見直すように求めているという。
「夏稼働の原発14基 定期検査からの再稼働、めどたたず
http://t.co/ZyVAKU2」(朝日新聞より引用)
しかし、これからも今ある原発を使っていこうというのなら、
地域の地形や自然条件、そして原発の規模などもを考えた
「1つの原発につき1つの安全基準」が必要になるだろう。
安全基準は事故が起きた時の責任逃れに使われるためのものではない。
安全を守る実効性をもつ基準でなければならない。
法律上は国が安全基準を示すことになっている。
しかし、原発の再稼働を待っている地元の自治体は、
これまでのように国が出すものをただ待っているようでは
安全に責任をもつ態度とは言えないだろう。