行動なくして
実現なし
004.政治

危うさを感じる

最近の政治ニュースは大連立の話ばかりだ。まだ、どのようなものになるかわからないので確かなことはいえないが、疑問を感じながら注目している。

率直に思うのは「与党が大きくなれば全てがうまくいく保証はどこにもない」ということだ。長年政権の座にあった自民党だってたくさんの間違いを犯してきた。その自民党で、最近はあまり聞かなくなった「派閥」が、かつて権勢を振るった。派閥は多くの弊害が指摘される一方で、「派閥があったからこそ党内議論が活発化した」という意見もある。そういうことを考えると、与党に対して是々非々で、建設的な批判を戦わすことができる勢力が必要だと思う。

今後のことを考えると、 今年度予算案を執行するために必要な特例公債法案の取り扱い、 原発の早期収束、 仮設住宅やがれきの処理にメドをつける具体策や予算づけなど、多くの課題が考えられる。 震災対策の第2次補正予算で財源をどうするかという大きな問題もある。 民主党と自民党は、増税で財源を捻出することは一致しそうだ。 だが私は前にも書いたが、増税の前に、いや100歩譲ったとしても、増税と同時にやるべきことがあると思っている。

国家公務員の人件費は、震災対策のため7から8パーセント削減されることになった。  しかしもともと震災の前に、「2割カットしないと健全な財政運営ができない」と民主党は公約していたはずだ。 国会議員の給与も震災復興にあてるため、3割カットになるという報道もあった。しかし、削減の期間について公明党が1年間を主張したにもかかわらず、自民党と民主党が「議員定数の削減などもあるからとりあえず半年で」という話になったと新聞で読んだ。なんともしょぼい話だ。お金の出方を見直さないで収入だけを増やそうなんて甘い話はどこの会社にも家庭にもないだろう。

数が大きくなった与党が、間違いを間違いと気づかずに推し進めるようなことはあってはならない。 危うさを感じながら成り行きを見守っている。