こんばんは。
軽井沢の小学校にいるというある先生のことを聞いた。
その先生は宿題のプリントの裏に得意な絵を描くという。
「宿題をやったら、先生が描いた絵の間違い探しをやってね」ということらしい。
ご褒美のようなものだ。かなり評判になっていて私が知らなかっただけらしい。
プリントの絵はとても精巧で、先生の工夫と苦労がうかがえる。
小中学生の勉強は方向付け、目標を持たせるという意味で指導役が欠かせない。
宿題ひとつとっても「なんでもいいから宿題ノートを埋めてきなさい」では
こどものモチベーションが高まるはずもない。
学校の先生は忙しい。授業だけでなく部活動、学校行事と大変だ。
記者をしていたときに、親しかった方の娘さんが先生をしていたが
帰りはいつも遅く、朝も早いということで大変そうだった。
軽井沢の先生の話をきいて、忙しい中でも創意工夫を重ねる
先生がいることが嬉しかった。
25年ぐらい前の話になるが、私にとって最初の、勉強の先生は両親だった。
ひらがなや数字、話し言葉を教えるのは、
多くの家庭の場合親だと思うし私もそこから始まった。
学校や塾の先生はもちろんだが
親や、自分より勉強ができる友達も貴重な「先生」だった。
しかし、親はだんだん勉強をみることができなくなる。
勉強も難しくなるし親だって年をとるので当たり前といえば当たり前だ。
年間カリキュラムをたてたり受験を見据えるなどの
長期的な観点にたった具体的な指導は学校や塾に任せるほかない。
でも親にはできるだけ頑張ってほしい。
宿題で分からないことを親に聞く、親も分かるか分からないかは別にして話を聞いてみる。
そんなコミュニケーションをできるだけ長く続けて欲しいと思う。
学校も、親の力をもっと頼っていいのではないか。
勉強の見方が分からないだけで
小学生の算数や漢字ぐらいなら教えることができる親は多いと思う。
「親に勉強の教え方を教える」という機会を学校が作ってみるのはどうか。
先日、東京の池袋から小諸行きの高速バスを利用した。
大学受験を控えた女子高校生だろうか。
母親がバス停に見送りに来ていて「頑張ってね」と励ましていた。
高校生の方は「受かったらどこか連れてってくれる?」と聞き返し
母親も約束をしていたようだった。
私は2年間も浪人したため、
そんなお願いをすることは許されなかったが(苦笑)、
一緒にバスに乗った高校生に
「頑張れ」と心からエールを送りたい気持ちになった。
いつになっても親の支えが子どもの勉強の大きな力である。