野党にはニュースバリューがないということかもしれないが、
自民党が、衆議院所管の土地を、議員駐車場としてタダで使っていた問題は
「ふーん」と聞き流せるような問題ではない。
「国有地は約1320平方メートルで、
本来年3500万円程度の賃料が必要とされる」という。
長年政権政党にいたがゆえ、
衆議院となあなあの関係になって無償で使ってきたのだろう。
使い始める時に自民党が毅然とけじめをつけるべきだった。
万年与党の「緩み」を如実に物語っている。
そして、さらに耳を疑ったのは、
石原幹事長が11月1日の記者会見で
「衆院側が使用を認めている。問題ない」と話したことだ。
これまでの経緯を反省し、無償利用を即時中止するのが筋ではないか。
問題が発覚してもなお開き直るところに、
「緩み」の根深さを感じる。
野党に転落して2年余り。
一から出直していれば
迷走する民主党に対してもっと優位に立てたはずだ。
しみついてしまった「緩み」は簡単には治らないようだ。
自民党も、土地を所管する衆議院も、早く決着をつけてほしい。
小さなニュースでも
自民党にとって大きな問題だと思って注視している。
(参考:12月5日読売新聞)