行動なくして
実現なし
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御代田町草越の「寒の水」

御代田町草越では、毎年「大寒」の1月20日に「寒の水」という伝統行事が行われる。五穀豊穣、無病息災、年番宿(毎年、順に新築した家が申し込んで当番となる)の繁栄を祈願する寒行の一種だという。町役場のホームページによると、現在、真冬の水行によって身を清める祭りは、全国で3例しか残されていないという。草越の寒の水は、昭和53年に町無形民俗文化財、平成元年に県無形民俗文化財に指定されている。

水をかぶる「水行者」は今年、例年の2倍近い100人が参加し、私も参加した。気温は氷点下。水を浴びると体中がしびれる。濡れた体で地区を歩き回ると、体の表面がパリパリと凍る。冷たいはずの水が温かく感じる。地域の人たちが大勢見物に訪れ、水行者を励ましてくれる。この声援がとても温かい。

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最後の水浴びが終わったらたき火で暖をとるのだが、急激に冷えた体を熱い火で温めると、体の血行がよくなるようで、スッキリ爽快な気分になる。御代田町の茂木 祐司町長(写真左)は毎年参加しているという。私も今回、祭りの盛り上がりに少しでも役に立てたのであれば、嬉しい限りだ。

これまで寒の水は、年番宿となった個人が運営をしていて、その費用は数十万円かかると、過去に、年番宿を経験した人が話してくれた。水行者に酒や食べ物が振る舞われるのだが、そうしたこともすべて年番宿がやってきたという。詳しいいきさつはわからないが、来年からは、個人ではなく地区が主催する形で続けていくという。御代田町は、夏の龍神祭りもそうだが、若い人が大勢集まって盛り上がる祭りがあってうらやましい。

伝統を守っていくということは簡単なことではない。私の地元には、他の市町村にも面白い行事がたくさんあり、これまでも様々な行事に参加してきた。こうした地域の宝を守っている人たちの努力に敬意を表し、協力できることはこれからもどんどんやっていきたい。

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