行動なくして
実現なし
001.想い

放射性物質とどう向き合えばよいのか

軽井沢で高い放射性物質が検出され、

除染が行われたと報道されている。

数値は下がっというが、

原因が明らかになったという報道はまだない。

 

すこし前には、

世田谷区で高い放射性物質が検出された。

このときは、民家の床下から見つかった

ビンが発生源ということで

原発事故とは関係ないことが明らかにされた。

 

軽井沢の原因がはっきりしないことが

ずっと心にひっかかっていたのだが、

ある推測に行きついた。

 

それは、

ある地域で高い放射性部物質が検出された場合、

国や地方が、

「原発事故が原因です」と断言しにくいのではないかということだ。

ある地域で高い放射性部物質が検出されたとすると、

まず私たちは原発事故の影響ではないかと考える。

福島に近ければ近いほどそう考えるので

原発事故が原因だろうと既成事実化されてしまう。

 しかし、

福島原発から離れた地域で高い放射性物質が検出された場合

それを事故の影響だと断定することは

該当する自治体にとって

非常に大きな問題を抱えることになるので

言及しにくいのではないか。

世田谷のようにはっきりした原因があればよいが、

原因が分からなかった時に、

「原発事故の影響の可能性がある」と言いきることは

かなり難しいだろう。

原発事故発生直後に、

気象条件などによって放射性物質の拡散を予測する

SPEEDI(スピーディ)のデータが公表されず、

政府幹部が「混乱を招く恐れがあった」と後で発言した事実が

国や地方の心理状態を象徴的に物語っている。

大変なことになっている可能性があってもはっきりと言えない。

 

前に書いたが

原発事故の影響を最も気にしているのは子どもがいる母親である。

 私の知りあいは放射性物質の拡散を心配して、

住んでいた千葉県から子どもを連れて

実家の上田市に帰ってきた。

最初この話を聞かされた時は、

「千葉でも避難しないとだめなのか?」と思ったが

行政の情報があてにならないのであれば

自分の身は自分たちで守るということは当然の流れだろう。

 目に見えない脅威に対してどのように向き合っていくか。

その1つは調査と結果の公表なのだが

長野県を含めて

放射性物質にたいする調査が

住民を安心させる十分なものとはまだ思えない。

原発事故がこの国にいかに大きな脅威をもたらしたか。

私にはまだ、その底が見えない。

 

きょうまでのチラシ8527枚。