菅総理の内閣改造は自民党の怒りを買うとともに、民主党執行部からも批判にさらされている。大事にすべき人たちの信頼を無にしてまで内閣改造をした目的は何なのか。報道では菅総理の目的は「延命にほかならない」と言われている。一歩譲って、その目的を「何か功績を残したい」と解釈してみよう。果たしてそれが日本のためになっているのか。今後のエネルギー政策は、私も解散で問うべき大きなテーマだと思う。しかしその前に、福島原発の収束と被災地の復旧が先だ。NHKのニュースで見た被災地の様子は、雨と湿気によって私が訪れた5月とはだいぶ様子が違って見えた。湿度が高ければホコリがまう心配はなくなるが、暑さと湿気にたいする衛生対策が欠かせない。そうした新しい対策が進んでいるという話は、ニュースで全然聞こえてこない。恐らく進んでいないのだろう。
福島原発と被災地の状況を改善できないようなら、やはり菅総理は退陣するべきだ。次の内閣で復旧に全力であたり、その後、エネルギー政策や増税を争点に総選挙をすればいい。一方で菅総理が居座り続けても、復旧さえ進めてくれれば、最近取りざたされている「脱原発解散」をしてもらっても結構だと思う。
菅総理も、菅総理に振り回されている与野党も、やるべきことの優先順位をしっかり考えていただきたい。