行動なくして
実現なし
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県議選報道より

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きのう(5日)の読売新聞朝刊21面、長野県内版に気になる記事があった。

統一地方選挙の特集で、

「一般質問 若手ほど多く  県議会 事前打ち合わせに疑問も」という見出しだ。

現職議員がこの4年間の任期でどれだけ質問に立ったかを取り上げているので全文を紹介したい。

『県議が本会議で、県側に予算案や諸施策の内容を問いただし、地域の課題への見解を求める一般質問。現職県議は一般質問の機会をどれくらい活用したのか、2007年から任期中に行われた一般質問の回数を見ると、当選回数の少ない「若手」の議員ほど質問回数は多かった。10日投開票の県議選では各党が「議会改革」を掲げており、質問のあり方も問われている。(石井千絵)

 今任期中の4年間に開かれた定例会は16回。議会事務局の「本会議審査状況報告」によると、現職58人(うち4人は昨夏の補選で当選)と任期途中で辞めるなどした4人の計62人中、16回質問したのは当選1回5人、同2回が4人。一度も質問しなかった県議は3人だった。

 当選回数別に県議1人当たりの平均質問回数で見ると、当選1回は平均11・2回、当選2回で11・9回と多かったが、当選5回は3・6回、当選6回は1・3回に落ち込む。議員が1人しかいない7期目は質問8回、8期目は質問1回だった。

 質問者は各会派で話し合って決めるが、ある県議は「若手に勉強させたいという思いがある」と話す。

 
毎回質問した若手は「一般質問は地域の課題について大勢の前で発言できる貴重な機会」と話す。所属会派では毎回、質問者に名乗り出た。全16回の質問では、地域医療や生活道路の問題など内容を重複させて複数回取り上げた課題もあり、「地域の思いを県側に忘れられないよう、意図的に再度取り上げた」と言う。質問内容は自分のホームページに掲載し、活動報告した。

 一般質問は、議員活動を支持者にアピールする場にもなっている。県議選直前の2月定例会では、今任期中最多の41人が質問に立ち、議場には、バスで訪れた支持者の一行が傍聴していた。

 ただ、自分の主張を交えた演説のような質問や、事前に県側と質疑、答弁内容を打ち合わせた形式的な質問のあり方に疑問を持つ議員も少なくない。
 任期中一度も質問をしなかったベテラン議員は「細かいところまで突っ込んで議論できる委員会を重視してきた」と説明し、県側と打ち合わせた上で行われる一般質問について、「あれはセレモニー」と言い切る。

 
 〈一般質問〉
 県議会では現在2、6、9、11月の年4回、定例会が開かれ、毎回一般質問が行われる。定例会前の議会運営委員会で、所属議員数に比例した質問時間を各会派に割り当て、各会派ごとに質問する議員や1人当たりの持ち時間を決める。質問の順番はくじ引き。これに対し、2月定例会で行われる代表質問は、各会派の代表者が60分間質問する。』(4月5日読売新聞より引用)

県議会で質問に立つことは、県議会議員の仕事の全てではないが、仕事のなかでも重要かつ優先度の高いものである。

若手や当選1回の議員が積極的に質問に立つことは良いことだし、どんどんやっていただきたい。私の地元で再選を目指す現職の方も、よく質問に立っているということを数日前に個人演説会で話していて、来場者がうなずきながら聞いていたのが印象に残っている。

一方で、記事に出てくるベテラン議員がどなたか分からないが、一般質問を「セレモニーだ」と言い切る姿勢はかなり疑問だ。再質問をするとか、むしろ一般質問がセレモニーにならないような議会改革に、ベテランの力を発揮していただきたい。若手に勉強の場を与えることも必要かもしれないが、若手もベテランも4年前の選挙で有権者の支持を得て議場にいるのだから、ベテランなら勉強をしなくてよいという理屈は通らない。

県議会議員は当選回数が多くなれば、県議会議長や副議長、会派や党県連の要職に就いたり、そうしたポストが見えてくる。「次の議長はどうしよう」などとポストの話ばかりに夢中になって本来の仕事がおろそかになるようであれば、意欲のある新しい人に議席をゆずったほうがよい。

読売新聞の記事は、選挙中ということもあってか議員の名前が伏せられているが、有権者の判断材料になるような素晴らしい記事はとことん詳しく書いてほしい。

もうひとつ、今朝(6日)の信濃毎日新聞に県議会議員選挙の中盤情勢の記事が出ていた。記事を見る限り、どこの選挙区も新人は厳しい戦いをしているようだ。しかし、有権者の関心が高くなるのは最後の3日ぐらいである。調査の方法も規模も示さない記事を信じる必要はない。各候補者は自分の戦いを続けて欲しいし、有権者は、自分がよいと思った候補者に投票していただきたい。