行動なくして
実現なし
001.想い

何のための大連立か

最近また報道で、民主党と自民党・公明党の大連立が取りざたされている。報道各社は恐らく熾烈な取材合戦をしているだろうから、今の段階では憶測の域を出ないことも記事になっていると思う。もう少し見守る必要がある。

私は、連立など組まなくても与野党が必要なことを協力していけばいいと思う。しかし「この大事な時に政局のつまらない争いをしている場合じゃない」という意見も一理ある。だったら、復興への目標を決めて、時限的に連立を組めばいい。復興にむけて「いつまでになにとなにをやるための連立だ」ということをはっきりさせるべきだ。

この連立話について私は、民主党側をみると、連立で野党を取り込んでひたすら政権の安定に走るのではないかという不安がある。そして自民党・公明党側をみると、政権参加という誘惑に理念もなく乗っかってしまうのではないかという不安がある。いまの報道をみていると、民主党からは、「菅総理では何も決められないから野党もいれてみんなで決めよう」という印象をうける。そして自民党・公明党側は、連立に入るかどうかお互いけん制しながら、党内の意見を聞きながら、「流れ」で決めようとしている。リーダー不在、英断ができない民主・自民の欠点がここでも表れている。今のままでは、公約を守ることすら今までできなかった民主党と、長年の怠慢で国民に見放された自民党が「数の力」で、国民を安心させようとしているようで、不安で仕方がない。

私は、考えの違う人たちが権力維持のために手を組んでも結局、なにも決められないと思っている。それでも震災後の非常事態で結束が必要だというのなら、「いつまでになにをやる」という期限と目的を明らかにして、菅総理や谷垣さんのリーダーシップで早急に連立を組む方が、理解が得られると思う。今後の成り行きに注目したい。