行動なくして
実現なし
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この眼でたしかめて思うこと

12日、13日と東北・関東大震災の被災地、岩手県大船渡市に行ってきた。 まず被災地に行くかどうか相当迷った。最初はお世話になった人が多い仙台に行きたいと思った。しかし、テレビを見る限り危なくて、ルートすら想像できない。1人でいっても何もできない。しばらくテレビやインターネットにくぎ付けになっていた。Twitterで情報交換もしたが確たることがわからない。

そうこうしているうちに、佐久市の医療チームが大船渡に入ろうとしていることを知った。そこで地元の人から、「医療チームの先遣隊として大船渡までのルートを確かめよう」と言われ、東北に土地勘のある私も行くことになった。現地への差し入れは、何でも使えるように飲料水にした。

被災地を訪れた詳細は別の機会に書く。14日に佐久市の医療チームが、私たちが確認したルートで大船渡に出発したから、最低限のことはできたと思う。ここでは、私がこの眼でみて考えたことを述べたい。

まず被害の全容把握、人命の救出を急ぐべきだ。14日ごろから、津波で流された沿岸部に報道陣がはいっているが、まだ被害把握が進んでいない印象を、報道を見る限り感じる。そして今後の新たな被害、特に原発災害を警戒しなければならない。計画停電でまごついている東京電力を批判している時間はない。東京電力と国が協力してやってほしい。

次に被災者の生活安定。電気は少しづつ回復しているようだ。しかし、電気とガス・通信手段・ガソリン灯油などの燃料・食料の不足は深刻だ。
5日間も水や食料がなければ新たな犠牲が出かねない。

大きな被害は沿岸部にでている。どこの自治体も職員の数が少ない。大量の物資やボランティアを受け入れる余裕がない。自治体の対応能力を広げなければいけない。そこで、各地から災害経験のある自治体職員をどんどん応援に出して、現地職員の手が回らないところの陣頭指揮を取らせるべきだ。
停電に伴う経済の停滞、被災地以外で見られる交通の乱れは今は仕方が無い。やるべきことは被災地にある。そういう意味で、避難者の多い茨城に政府の目や報道が向けられているか疑問を感じる。

私にできることといえば義援金集めぐらいだ。被災地で長期間ボランティアに入ることはしばらく無理だと思っている。被災地は少しでも混乱を落ち着けよう懸命だ。被災地の外にいる私は、被災地と同時並行でやれることをやる。時間がたって被災地が落ち着いたら、力を合わせることができると思う。

そして報道への批判、意見も日増しに多くなっている。特に津波の衝撃映像を繰り返すこと、そして被災者に強引にマイクを向けることに批判が多くなっている。災害の悲惨さを伝えることは大切だ。マイクやカメラを向ける方も辛い。それは私自身、経験から理解しているし必要だと思う。しかし、今なにが必要かをもっと論じるべきだ。未曾有の事態に直面し、報道機関の瞬発力が日々問われている。

最後に統一地方選挙の延期を提案したい。被災地の選挙は延期される見込みとの報道もあるが、被災地以外の地域も選挙どころではない。そもそも選挙を全国でそろってやる理由は、議員の任期ぐらいしかない。任期を折り合いをつけるため、法律や条例を変えて落ち着いた時期にやればいい。長野だって大きな被害がでている地域がある。14日の県議選候補者説明会に行った人の話だと、長野県選管は選挙を延ばす考えがないようだ。すべての国民が被災地を心配をしている中で、どうやって投票率の高い選挙ができるのだろうか。