党の代表選に出ようと準備をしています。政見ができました。一人でも多くの方に、直球が届けばと思います。あと少し。↓
井出ようせい政見
代表選出馬にあたり、多くの人の声を聞いてきたが、まず、特に耳の痛いことを申し上げなければならない。
「若手を前面に。経験者はサポートに」
たいへんきつい言葉だが、このことを言わざるを得ない。
外部からみると、閣僚や党幹部の経験のある、テレビや新聞に出続けてきた人たちが、変わらず党の要職を占め、過去の教訓や反省が生かされていないように映る。
一方内部からは、「このままではいけない」という危機感、ベテランの中には「もうあんたたちの時代だ」という人が、かなり、いる。
代表選までの間、多くの人と話し合ってきたが、過去にとらわれ、変革に挑戦することに、お茶を濁してきたのではないか。
民進党ができて一年半、この党は新しくなるはずだった。
「第3の候補を立てれば」「代表選を盛り上げないと」こうした声が非常に多い中、私も、数日前までそう思ってきたが、論戦の体裁がととのえば良いという話では決してない。
代表選という、党の中でもっとも大切な論戦の場で、みなが心の中で思ってきたことをぶつけあわなければいけない。
党勢が低迷する中、身を低くして、流れに任せていてはいけない。
「若手を前面に、経験者はサポートに」
変革を思うのなら、待っていてはいけない、黙っていてはいけない。前に出なければいけない。
新たな人材の台頭によって、党に厚みが、力が生まれる。
私たちは、政権を担うことを目指している。「今をやりすごせばよい」とか、「一回の選挙でブームに乗ればよい」とか、目先の話ではない。
日本の未来をどうするのかを示し、実現しなければいけない。政権を担えば、その重責は計り知れない。大きな災害や、外交安全保障など、予測のできない事態に直面する。そのことを、身をもって経験してきたのではないか。
いまのまま、野党のままでいいのか。若手が台頭し、過去の経験をいかし、再び政権を担うべく、チャレンジをするか。一強といわれる政治情勢の中で、私たちがやるべきことは明白だ。
この代表選で、国民、党員・サポーター、地方議員、国会議員、その候補者、すべての人たちの胸に、変革と危機感の、直球を投げ込みたい。
民進党の結党前に、旧民主党と旧維新の党の間で、「基本的政策合意」が作られ、新たに党の「綱領」が生まれた。
その中に、行政改革と身を切る改革が掲げられている。税金の無駄をなくすことと国会議員の歳費削減、定数削減、官民の格差是正などは、国の財政がひっ迫し、消費増税が議論、実行されたこの数年、すべての政党が訴えてきたが、国民の理解を得る施策は実現していない。消費増税は、増税額と開始年限が明示されてきたが、行政改革と身を切る改革に期限が示されたことはない。政権を担ったら、私たちは、行政や自分たちにとって厳しいこれらの改革にも、期限を示して取り組まなければいけない。いままですべての政党が言いっ放しにしてきたこれらの課題を解決し、公平な分配と負担、財政再建などの、日本の新しい経営像をしめし、国民の、将来への不安を解消しなければならない。
世界各地で頻発するテロや、日本周辺の不安定な情勢がもたらす不安や危機感が高まっている。こうしたことを理由に、安全保障法制、共謀罪、特定秘密保護法が施行された。一方で、日本が高く掲げてきた平和主義がなし崩しになる恐れ、捜査権力の乱用の恐れ、国家の情報公開(透明性)の後退といった重大な危惧が叫ばれてきた。安全保障や国民の生命財産を守る諸政策と、国民の自由や権利。これらのバランスをどうするかは、世界各国で、いつの時代も議論されてきたことだ。戦後72年、平和と良好な治安を育んできた日本が、国家の安全と国民の権利をいかに両立させるのか。日本らしい、最良のバランスを追求するために、先にあげた3つの法律を見直す必要がある。
基本的政策合意に掲げられている2030年代の原発ゼロは、原発に頼らない社会を願い、また、実現しようとする国民や企業、自治体にとって大きな希望である。
必ず実現しなければならない。
省エネを徹底し、小規模分散発電や自然エネルギーへのシフトを推進する。また、原発再稼働について国の責任を明確化し、責任ある避難計画が作成され、核廃棄物の最終処分場選定プロセスが開始されることなど、責任と安全、脱原発への道筋を、明確に国民に掲げたい。
基本的政策合意と綱領には憲法改正と地域主権改革という大きなビジョンについても言及している。
憲法は、国民がいかに権力を縛るのか、国民とともに考えるべきもので、政党からトップダウンで決めるべきものではない。現在民進党は、全国で憲法についての集会を開いている。憲法改正議論は、根幹部分の9条のみならず、多岐にわたる。時代や社会情勢の変化に応じて、国民にとって必要なことのほとんどは、法律によってルールを決めてきた。他方、憲法の根幹である「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」について、党としての考えを明示することは、憲法を国民とともに構想する上で、必要である。
私は地方出身の政治家だ。美しく、また、厳しくもある四季の変化の中で農業・林業・漁業に取り組む人。人口減少が止まらない中、地域に欠かせない事業を担ってきた人。統廃合が進む学校や病院のあるべき姿を真剣に議論してきた自治体と住民。こうした人たちの、政治への期待、関心は極めて高く、私はそうした一人一人の声に向き合ってきた。国政に大きな期待をいただきながら、地域の多様性に対応しきれていない状況に直面してきた。地域に対する住民の高い責任感、地域を活性化しようという意欲を、より実現することができるよう、地域主権改革を進めなければならない。
私はたちは、党内で危機感を共有し党改革を実現する。そして、基本的政策合意や綱領で掲げた政策を、実現にむけて前進させることによって、国民の信頼勝ち取り、日本を担う政権政党にならなければならない。
党の地力をつけることに全力をあげる。他の政治勢力や、先の見通せない政局の様子を伺うのではなく、国民と向き合うこと。このことを最後に強く申し上げたい。
国民とともに、政権を、日本を担う政党を目指したい。