光市の母子殺害事件で最高裁判決が確定してから、
改めて考えてきた。
それでも
死刑制度は、やむを得ない。
国家や社会の統制を強めるための厳罰化は断固反対する。
しかし、自由な社会には責任・節度がなければ
本当の自由とは言えない。
数年前、日本は刑法犯犯罪認知件数が過去最多となった。
厳罰化を求める世論の後押しもあって
平成15年が「治安再生元年」と呼ばれて
警察の取り締まりが強化された。
取り締まり強化に一抹の不安を感じてきたが
犯罪件数は減少した。
治安が悪ければ、厳罰化を求める声があがる。
治安が良くなれば、たがが緩むことが懸念される。
死刑制度は、ないことが理想だ。
まずは死刑を執行するような犯罪がおこらない社会を作るべきだ。
きのうも書いたが、
光市の事件で妻子を失った本村洋さんの
「犯罪が起こった時点でみんな敗者なんです」という言葉を
私たちは肝に銘じないといけない。
本村さんが悩んだ13年間は
「厳罰化が強まった」という報道各社の論調では片付けられない
大きな問いかけを私たちにしている。
敗者が出ない社会を作ろう。