先日、ロッテの井口選手と草野球をする機会があり
「野球をしていてよかった」と思ったことを書いた。
しかし、野球をしていて心底よかったと思うことは
次のようなことだ。
私は中学から野球を始めた。
中学も高校も大学も、お世辞にも強いとはいえないチームにいた。
そんなチームでも初心者からスタートした私にとって、
中学でレギュラーになること、
高校で4番を打つこと、
そして東京六大学野球で
神宮の舞台に立つことは容易ではなかった。
野球でもがいた10年間は
当時は無我夢中で考えもしなかったが、
今、どんな苦労もいとわない性格を作ってくれた。
スポーツとは残酷なもので、他人を頼ることはできない。
自分が力を発揮できる人間が集って初めて
個人の力量を超えるチームプレー、チーム力が生まれる。
まずは個人が力をつけることが大前提だ。
「東大野球部にいた」というと
人は「文武両道だ」と言うが、
一心不乱に野球に打ち込んだことで全てが作られた。
野球の神様は私に野球場で輝くことを許さなかったが
その輝きに勝るとも劣らない精神を私にくれたと思う。
最近地元の高校生に野球を教えていて
なんとか無我夢中で野球に取り組んでほしいと
日々思いを巡らせている。