行動なくして
実現なし
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忘れてはいけない

きのう(7日)の信濃毎日新聞の朝刊1面に

「福島原発  放射性物質77万ラテベクレル放出 4月推計の2倍強」という

見出しがあった。悪い話ばかりが後から後から出てくる。福島の原発の状況を政府も東電も把握しきれていないということだろう。これ以上悪い話がでないことを願いたいが期待がもてない。

原発事故については、報道しかみていないので確かな実感がない。5日の日曜日に放送されたNHKスペシャルも食い入るようにみた。みたことのない映像や関係者へ丁寧な取材がされたことはわかった。それでも、私自身の危機感、実感はまだ希薄だと思っている。

先日インターネットの動画で、南相馬市の女性が原発ストップを訴えている映像をみた。クリーニング店の経営者だという。女性の言葉をごく一部だが紹介したい。

「これは人災です。明日、あなたの身にもふりかかるかもしれない人災です。どうぞこのことに気づいてください。」

「空に海に放たれた放射能が私たちの暮らしを縛りつけています。自分の会社の社員に30キロ圏内に仕事をしにいけと命じることができますか?資材や機械やトラックを出しますか?避難命令が出るかもしれない地域の会社に新たな融資をしますか。経済原則にのっとれば、答えはノーです。当たり前のことです。こうして30キロ圏には見えないバリアがはられているのです」

「今できること。それは外側にいる皆さんに、この出来事を自分たちの身に置き換えて、私たちの怒り、いらだち、悲しみをリアルに想像していただきたいのです。どうぞ私たちの存在を忘れないでください。電気を使うときも思い起こしてください。この電気は30キロ圏内の人たちの犠牲の上に成り立っているかもしれないということを。どうぞあなたの周りの人に、かわいそうな南相馬ではなく、自分の身に起こりうることとして伝えてください」

心に響く訴えだった。現場をこの目でみたいが近寄れそうにない。マスコミだって自由には入れないだろう。私にできることは何か。それは、避難した人の話や作業に携わった人の話を聞くことだ。そうすることで、原発事故に真摯に向き合うことにつながるのではないかと考えている。忘れてはいけない。関心を失ってはいけない